サウナにて

 私は比較的サウナ好き。週に1度は近場のサウナでととのっています。出張で宿泊する時などは、必ずサウナ付きのホテルを選んで、これまた朝からととのっています。

 さて、先日のこと。いつものようにサウナを利用していると、60代とおぼしき男性が入ってまいりました。その人は自前のサウナマットは持っているのですが、タオルは持っていません。タオルがなければ、当然ながら流れた汗を受け止めるものはマット以外無いので、床はびしょぬれになります。その男性は、そのことを全く気にするそぶりも無く、サウナを堪能している様子。
 うーん・・・サウナ好きとしては、残念な気持ちです。
 サウナで汗が垂れて床が濡れるのは当然です。しかしながら、少しでもタオルで受け止めて、次の人がなるべく不快にならないように気遣ってほしいものです。

 「温泉に来てもタオルを持って入らない人もいるんだな…脱衣所もびしょぬれ…?」などと想いを巡らせている内に、今度は若い3人組が入ってきました。賑やかにおしゃべりをしています。せまいサウナ室内だから、ちょっと騒がしいです。しかし、その中の一人がサウナから出るときに、自分が座っていたところや足元の汗を、持っていたタオルで、さっと拭き取って行ったのです。
 ちょっとやかましかったけれど、そんなことが吹き飛ぶくらい感心しました。

 「おそらく、この若者の3倍近くは生きているであろうタオルの無いオジさんよ、この姿を見て、何かを感じておくれ…」と願いました。私も、その若者を見習って、自分の座っていた場所を見返してから出ることを心がけるようにしました。

 自分の行動を省みて、他の人のことを気遣えるということは、年齢が問題ではないのですね。日頃の心がけと習慣なのです。

 何事につけても、つい自分勝手に行動してしまう自分がいます。日々の在り方を省みる姿勢を持って生きたいものだと、若者の姿に学ばせて頂いたことであります。